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建倉圭介という作家

お盆の頃だったろうか。
職場の女性から「建倉圭介という作家を知っているか」と問われ「知らない」と答えると
「盛岡出身。同級生」という返事だった。
盛岡出身?
愕然とした。
岩手の文学全集を発行しようと、企画をたてた高橋克彦さんの秘書の道又力さんが、一生懸命調べた
明治以降の岩手出身の文学者リストに建倉圭介という名前はなかった。
彼女は私と同学年だから、建倉圭介は同年のはずだ。
まず、2006年発刊のデッドラインを借りて読んだ。
長編だったが、5日間でなんとか読み切った。
次に、「マッカーサーの刺客」を読んだ。デッドラインより短いけれど長編だ。
デッドラインのときは佐々木譲の小説を彷彿させたが、
マッカーサーの刺客のときは、むしろ、高橋克彦の世界に通じるのでは、と思った。
寺山修司の「マッチするつかの間海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや」という短歌を思い出す。
何かを守るために、身を捨てることもいとわない決断を、登場人物はするのである。
どちらも読みごたえのある本である。
建倉氏は、本の著者紹介で、盛岡出身を伏せている。
デッドラインでは、宮沢賢治の作品や盛岡の街を作品に登場させているので、ふるさと嫌いではなさそうだが、
どうしてだろう。
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プロフィール

坂田裕一

Author:坂田裕一
1952年12月13日生まれ。
B型いて座
岩手県盛岡市在住
大学時代から演劇活動を行い、現在も継続中。
劇団赤い風所属。
岩手県演劇協会会長。
日本演出者協会員。
NPO法人いわてアートサポートセンター副理事長。

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